蒜山(ひるぜん)高原のワイン
岡山から伯備線(特急やくも)で1時間半、鳥取の根雨駅に着く、ここからは車で30分、峠を越えた所に広々とした
高原が現れる。
岡山県と鳥取県の県境そびえる蒜山三座、上蒜山(1202m)中蒜山(1122m)下蒜山(1100m)は大山隠岐国立公園
に位置し新百名山にも指定される。
悠然と佇むその山々を背景に閉ざされた高原盆地を一望すると蒜山高原全体を見渡すことができる。
訪れたのは正月明けであったこともあり、スキー客もなく、車も人通りもほとんど無い街道は都会と違い渋滞による
遅延など考える必要もなく快適なドライブを楽しめる。
年が明けてから暫く暖かかったせいか少し積もった雪も解けてそれでもどんよりと曇った雲が空を多い雪に閉ざされる
前の薄暗い田舎独特の雰囲気が立ちこめているものの、香る空気はさわやかな冷たさを額に感じさせていた。
万座から横手山に抜ける草津道路のように冬には閉ざされる蒜山大山スカイラインは高原の北西の最も奥に位置する。
その入り口を左折すると休暇村、右奥に暫く走ると蒜山ワインの畑がある。本来は、スカイライン側から入ってくるのだ
そうだが、あいにく閉鎖されていたため入れなかった。冬場はスノーボービルが活躍するそうである。
山葡萄(vitis Coignetiae)Wildness Vine
古くより日本列島にのみ自生する野生ぶどうの一種で、主として北海道の平地から本州、四国の低山地に分布している。
樹勢は強く、痩せた土にも繁茂し、耐乾性も強く、その果実には、プアントシアニン、アントシアニン、
レスペラトロールなど機能性のあるポリフェノール類や、有機酸、植物繊維、ミネラルが豊富に含まれていることが
明らかになっている。
一般的なぶどうと異なる野趣溢れる味と香りが特徴です。昔から滋養の高い飲み物として果汁は広く利用されてきました。
果汁には高い抗酸化活性や整腸効果が期待でき美容対策素材(シミの原因、メラニンと戦うプロアントシアニン)とし
ても有効です。
プロアントシアニンは若さを維持する抗酸化力に優れており、ビタミンCの20倍、ビタミンEの50倍
の効果があるとされています。 また、レスペラトロールは長寿の効能があるとされています。
この種の成分が葡萄や、りんごに含まれていることからワインを愛飲する人は多いのですが、山葡萄の樹皮には
葡萄に比べ8倍以上の成分が含まれています。
もちろん、これは厳格な管理の元で国内栽培された山葡萄でのみ抽出可能な成分です。
ポリフェノールとは近年その効能が注目され、よく耳にするようになってきました。
糖分の一部が変化したもので、植物の葉や花、樹皮などに成分として含まれており、植物自身が生きるために持っ
ている物質ですが、人のからだの中に入っても、抗酸化物として有効に働くことが明らかになっています。
ポリフェノールは動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、がんなどの病気の原因となる活性酸素に対して戦う抗酸化物質で、
LDLコレステロールの酸化抑制作用、血管保護作用・抗炎症作用、動脈硬化の予防・抑制、心臓病(心筋梗塞や狭心
症などの虚血性心疾患)予防に役立つとされてます。
身体の老化に伴う不調から自分を守り、 いつまでも若々しくありたいのなら、色々なタイプのポリフェノールをまん
べんなく取り入れることが重要です。
日本ではアントシアニンを薬効成分とした医薬品も認可されていない(欧米では代替医療が伝統的に認められている
という社会背景から、医薬品として利用されるものもあります)。
ヨーロッパではこのプロアントシアニジンを主成分
としたグレープシード抽出液が、血管防御の医薬品として使用されています。
最近の研究では、白内障やディスプレイ作業による視覚障害の改善なども報告されています。
ポリフェノールの種類 |
含まれるもの |
カテキン |
緑茶 |
アントシアニン |
ぶどう、いちご、ブルーベリー |
ルチン |
そば |
イソフラボン |
大豆、豆腐、納豆 |
ケルセチン |
玉ねぎ、ほうれん草、ブロッコリー、春菊 |
クロロゲン酸 |
コーヒー |
現在、岡山バイオアクティブの開発プロジェクトとしてワインビネガーの試作中、発ガン抑制などの機能性研究も 進められています。
<<続く>>